2015年06月

営業の真髄

PAK75_dashtokyo20140823105505

僕は起業するまで9年間営業に従事してきた。
今日は、僕なりに突き詰めた"営業の真髄"について書き記したい。


僕の前職は金融の法人営業だった。
金融の特徴はカタチのある商品が無いことだ。
なので、営業の本質とは何かを僕は肌で感じていた。


営業の真髄とはすなわち、次の三つの原則に集約される。
其の一「約束を守る」 
其の二「謝る」 
其の三「感謝する」

これだけだ。
小さい頃にお母さんから教えられたことを守れれば営業を極めることができる。
そんな基本的なことを・・・と思われるかもしれないが、この3つを守り続けるのは本当に難しい。

例えば、僕は前職で最も多い時に100社超の顧客を担当していた。
1グループで何十社という顧客もいたのだが、やはり軒数が多いと仕事は多い。
小さい事務から数ヶ月の案件、数年単位のプロジェクト、社内の大小の報告や管理まで僕は常に数十のタスクを抱えていた。
100社担当していてずっと3つの基本原則を守り続けるのは容易ではない。

当然、全ての約束が守れるわけではない。
ただ、そこを目指す努力を弛まず続ける。
クオリティを落とさず一つ一つの仕事のスピードを極限まで高め、今日より明日いい仕事をするために力を尽くす。
期限までに約束を守れない時は、必ず'時効の中断'をする。
相手の想像以上のスピードとクオリティで提案をできた場合、それは最高の約束の守り方だと思う。
それが営業としてのValueだ。

神は細部に宿る。
例えば、メールの返信を迅速にするのも約束を守る行為の一つだ。
一流のビジネスパーソンにメールの返信が遅い人はいない。
また、返信をしないということも無い。
ボリュームが必要なメールの返信もその場で出来なければ、一旦ショートメッセージで返信する。
僕は可能な限り、メールの返信を翌日に持ち越すことは無かった。
そして、僕にニーズが無い場合はお断りをした。


歴戦を潜り抜けてきたオーナー社長や、番頭さんを相手にすることも多い。
彼らの懐を抉るような交渉をしなければいけないことも多々あり、よく怒られた。
こちらにも通すべき筋があるが、配慮が足りない発言をした際は精神誠意謝った。
「雨降って地固まる」という諺がある通り、怒られた方が仲良くなれることも多かった。

また、取引をして頂いた際だけでなく、話を聞いて下さるだけでも感謝をした。
相手に怒られたことや、お客様に教えて頂いたこともたくさんある。
それは僕に向けて頂いたエネルギーとして一つ一つ感謝する。
顧客をご紹介頂いた際は感謝の上で、顛末の報告を必ずする。
感謝を忘れなければ、こういう一つ一つの行為が必ず次に繋がる。



僕が感じる営業の真髄は三つだけ。
極めてシンプルだ。



それでは、Good Luck!













P.S.

金融の営業職は究極の営業のカタチかもしれない。
お金には極論色もカタチも無く、お金自体が信用である。


信用とは、「信じる」「用いる」という二つの言葉で成り立っている。
特に、前者はさらに「人」と「言葉」に分けることができる。

そう、信用とは「人の言葉」なのだ。
だから約束を守ることは信用につながる。
謝り、感謝をすることも然り。


ここで、観点を変えよう。
実は約束を守ることは自身の品格の形成と同義だ。
なぜなら、約束を一番近くで聞いているのは自分の耳だからだ。

リスペクト

lmp0001-001_w420


今日のテーマ"リスペクト"


僕の心の根底を流れる"リスペクト"という言葉について考えを述べたい。
僕は常に自分以外の存在に対して"リスペクト"をしていきたいと思っている。
これは心がけではなく、なんというか生きる上での基盤だ。


先輩を敬う。
これは分かりやすい。
先輩は自分より経験が長く、仰ることに一理有ることが多い。

では、後輩を敬うべきか?
この答えもイエスだ。
体育会の部活だと、「3年生は神様」という表現もあるが、個人的にはおかしいと思う。
僕はサッカーが好きだが、高校1年生で先輩を押しのけてレギュラーになる人もいる。

当然、各人が時間をかけている分野は異なる。
ある人はバンドが好きだし、テニスが好きで一日中やっているかもしれない。
別の人は絵を書くのが好きで、あるいは天体観測が好きかもしれない。
特定の分野での知見やスキルの深さは、年齢に関わらず各個人に帰属する。

体得した知識や成果も含めて"経験"だと定義すると、次の方程式が成り立つ。



"経験" = '時間' × '密度'




'時間'は誰にでも等しく24時間ある。
然し、同じ時間でも活用方法は様々だ。
睡眠学習という言葉がある。
毎日6時間寝るとすると、一週間で42時間ある。
この寝ている間に学習することができたとしたら、毎日10時間のトレーニングをさらに6時間増やすことが可能だ。
プロアスリートでも意識的に活用している人がたくさんいるだろう。

振り返ってみると、僕も学生時代は睡眠学習を活用していた。
僕はコツコツと勉強をするタイプで、テスト前には徹夜は絶対にしなかった。
高校2年間で3年分のカリキュラムを終わらせる学校だったので、テスト範囲は結構多かった。
当然前日にはテスト勉強をするのだが、短くても、必ず睡眠時間を取った。
寝ている間に、学習内容が整理されるのを体験的にわかっていたからだった。

'時間'の使い方によって"経験"を加速できる。



"経験"を構成するもう一つの要素である'密度'について述べよう。
才能も大きな要素かもしれないが、それは'密度'に集約できる。
従って、同じ時間をかけていても'密度'を高めると成果として"経験"を積むことができる。

集中力が高いと同一人物でも同じ作業量で成果に差が出る。
僕の高校の時の友人で野球ばかりやっているのに成績がいつも抜群に良い人がいた。
彼にある時、僕は聞いた。

「野球ばかりやっていていつ勉強してるの?」

彼はこう答えた。

「授業中に復習しているんだよ。」

これは僕には衝撃的な内容だった。
意味がわからない(笑)

もう少し噛み砕くと、彼は「授業を聞きながら、同じ内容を同時平行的に頭の中で再生している」ということだった。
ちなみに、なるほどそういう発想もあるのかと思って僕もチャレンジしてみた。
すると、なんと出来た!
ただ、授業を聞くことに比べて2倍の時間を過ごしている感覚を得た。
ただ、あまりに頭が疲れるので1日で止めた。

世の中にはとんでもない奴がいるものだ。

'密度'を変化させることで"経験"を加速させることができる。


もう一度方程式を振り返ろう。



"経験" = '時間' × '密度'



こうやって考えると、"経験"の深さは人によって異なり、全くもって年齢の多寡に関わらないことが良く分かる。



ここで、少し角度を変えて考えてみる。
僕は感性も人それぞれで素晴らしいと思っている。

学生時代に、ベルギーの鉄道で出会った老人と西洋絵画の話で盛り上がったことがある。
僕はルネッサンスの時代から始まり、ロマン派・印象派・点描派等の絵画に興味があり、その老人と盛り上がった。
彼は、「若い頃の感性も素晴らしいが、年を重ねるとその感覚が不思議と研ぎ澄まされるのだ」と言っていた。
メディチ家を始めとする多くの資産家が若い画家を支援したのもそういう理由があるのかもしれない。



一方で、子供の感性も素晴らしいと思っている。
例えば、子供が初めて海を見たときに「あれが海だよ。」と僕が教えると、「うみーっ!」と感動していた。
海を見慣れた僕にはこの感動は得られない。
純粋に感動することを羨ましくも思った。




今回は、”リスペクト”を考える上で、"経験""感性"に絞って思考を深めてみた。
初めての出会いや、旧知の間柄でもその人の新たな一面に出会い、リスペクトする度に人生は楽しいと思える。




それでは、Good Luck!









P.S.
何故英語の"リスペクト=respect"という単語を使ったのかについて記したい。

僕は母国語は日本語だが、小さい頃から英語が身近だったためか言語について度々深く考えてきた。
同じ意味を持つ言葉でも言語によってニュアンスは異なると思っている。

日本語では「尊敬する」という言葉が該当する。
尊敬は「尊ぶ」「敬う」という言葉から成り立っているが、下から上を見上げるニュアンスを感じるので実はあまり好きではない言葉だ。

リスペクトを辞書で引いてみよう。

・・・〈人・人の性質などを〉尊敬する 《★【類語】 respect は価値あるものに対しそれにふさわしい敬意を払う; esteem は価値あるものに対して好意の気持ちを含めた敬意を払う; admire は esteem よりさらに強い心からの愛情を抱いていることを暗示する》.  by Weblio辞書

僕が感じるリスペクトという言葉は「対等の立場で敬意を払う」という意味を持っていると思っている。
もう少し噛み砕くと「上下関係や年齢の多寡というバイアスを外し、相手に対して純粋に敬意を払う」という行為なのだ。
「尊敬する」より「リスペクトする」方がよりピュアだと思う。
このように、改めて考えると言葉は奥が深い。

 

Mi6が起業の際に使用したベンチャーサービス4選

今日はMi6起業の際に使用したベンチャーサービスをご紹介させて頂きます。
思考の記述ではなく、ユーザーとしての感謝の表現を含んでいるので今日は口調を変えてます。


其の一 "Gozal"
Gozalは士業のクラウドソージングサービス。
司法書士、弁護士、税理士、会計士、弁理士など、様々な士業のプロフェッショナルと繋がれるサービスです。

4月にGozal主催の「Webサイトにおける利用規約セミナー」に参加したことがサービスを知った切っ掛けでした。
Gozalのお陰で素晴らしいマインドとスキルを兼ね備えた司法書士の先生に出会え、スムーズに会社設立が出来ました!
なんと、依頼してから10日で会社設立が完了しました!!

今後も士業の先生に依頼をさせて頂いた時はぜひ使わせて頂ければと思います。

Gozal
https://gozal.cc/ 



其の二 "クラウドワークス"
いわゆる、全方位型のクラウドソーシングサービス。

クライアントとしてはいろんなことを依頼できますが、Mi6ではロゴデザインを依頼させて頂きました。
ちなみに、同様のサービスを比較して使ってみたのですが、僕の観点ではクラウドワークスのデザイナーの量と質が最も優れていました。
 Mi6 コーポレートロゴ    http://crowdworks.jp/public/jobs/276478?ref=ycs
 X-エックス- サービスロゴ   http://crowdworks.jp/public/jobs/251608

ランサーズはクラウドソーシングの草分け的存在ですが、他社事例を見るとデザイナーの数がそもそも少ない印象を受けました。
デザイン専業のDesignCrewは海外のデザイナーに依頼できるのですが、クオリティが想定より低かったです。

クラウドワークス   http://crowdworks.jp/
ランサーズ      http://www.lancers.jp/
Designclue      http://www.designclue.co/


個人的な観点で一言。
僕は短い期間ながら、キャピタリストの端くれとしてベンチャー企業のサービスをたくさん見てきました。
ビジネスモデルとして面白いと思うことと、真のユーザーとして受けたUX(顧客体験)の印象は全くことなるものだという新しい発見がありました。


其の三 "Webpay"
EC事業者向けのクレジットカード決済代行SaaS型サービスです。
一言で表すと、「クレジットカード決済を簡単に、且つ高セキュリティで実装できる」サービスです。

ユーザーへの課金を考える際、従来であればソフトバンクペイメントサービスやGMO-payment、ベリトランス等の決済代行会社を利用するのが定石でした。
ただ、彼らはAPIを開示していないので決済システムの構築に2〜3ヶ月もかかってしまうのです。

Webpayであれば、APIを開示しており、コードを嵌め込むだけで簡単に実装できます。
しかも、少し専門的ですが、トークン決済という暗号キーを利用しているので、クライアント事業者はユーザーのクレジットカード情報を預からなくても決済ができます。
これが高セキュリティという意味です。

参考までにアメリカではStripeやBraintree等が先行しており、競合に当たります。

Webpay https://webpay.jp/
 

其の四 "契助" by AZX 
ベンチャー企業専門のプロフェッショナルグループ、AZXが展開するASPです。
起業する際には、様々なリーガルの観点からのプロテクトが必要です。
例えば・・・雇用契約書、創業者間株主契約、 利用規約、プライバシーポリシー等々。

契助であれば、安価で洗練されたリーガル文書の作成が可能です。
しかもインターネットで簡単に利用できます。
僕もまず雇用契約書で利用させて頂きました。
これは画期的ですね。 


AZXのご紹介もさせて頂きます。
ベンチャー企業がリスクを抑えつつ、最速で成長するために支えてくれる最も優れたプロ集団だと思います。
ベンチャー企業にとっては、弁護士、税理士、会計士、弁理士等のサービスをワンストップで受けられるメリットは計り知れません。
会社としてプロ集団を抱えているという点がGozalとの違いです。

新たなサービスを創ろうとすると、そもそも既存の法律の枠組みに当てはまるのかというビジネスモデル審査を行うべきです。
事業分野によっては、許認可が必要。
例えば、「インターネットコミュニケーション」 ー 電気通信事業者届出や、「人材紹介」 ー 有料職業紹介事業等のケアをしていく必要があります。

僕は顧問契約をAZXさんにお願いしているのですが、心から感謝しています。
HPを見るだけでクオリティの高さが一目瞭然です。

契助 https://www.kei-suke.jp/
AZX http://www.azx.co.jp/



 
ご存知のサービスもあったかもしれませんが、ざっと4つ紹介させて頂きました。
もし、起業を考えている方や、逆にクラウドワーカーとして働きたい方等、試してみるとご自分に合うサービスが見つかると思います。


それでは、Good Luck!


 

ローンチ!!!

起業前の1月からブログを綴ってきたが、会社設立を経て5/29についにプロダクトローンチに至った。




プロダクトローンチと共に情報公開をする予定であったが、ついに時が来た。
改めまして、株式会社Mi6 川元浩嗣と申します。


今日は、我々のサービスについて端緒からローンチまでを簡単に書き記したい。



最初に、サービス名と事業のvisionについて簡単に述べたい。

サービス名は、〜ベンチャー経営者と魂を揺さぶる人財が語り合う〜「X-エックス-」である。

visionは次の通りだ。

------------------
一人一人が本来の生き方を取り戻す
そして、
日本から世界を変えていく
------------------



このアイディアは2年と少し前に僕の頭の中に降りてきた

アメリカ広告業界の重鎮であるジェームス.W.ヤングはこう言っている。



大企業の組織の在り方に疑問を感じていた5年前の僕。
ベンチャー企業への飛び込みの営業で垣間見た、活き活きと自分の人生を生きる人達。

この二つを結びつけたいと思った。
僕は自分が歩んできた人生を後悔したことは無い。
ただ、ベンチャー企業で働くという選択肢があっても良かったのではないかと思った。
やりたいことはシンプルだった。

アイディアを思い付いたので、すぐに動き出し、仲間を集めた。
この時、今の共同創業者と出会った



一方で、僕の仕事は長らく銀行の法人営業であり、経営者と直接やり取りを重ねてきた。
その結果、至った結論がある、



企業とは経営者の器である



だとすると「大企業で活躍するビジネスパーソン」と「ベンチャー経営者」を直接結び付ければ分かりやすい。

しかも、人生を変える契機にするには、深く話が出来た方が良い。
他方で、ベンチャー経営者にとっても、例えば売上を2倍にしてくれる人財がジョインしてくれたらハッピーなはずだ。

そうして、両者が[ガチ]真剣で[サシ]1対1で語り合うスタイルを試してみたいと思った。
僕の知りうる限り同じ価値を提供するサービスは無かった。

コンセプトが固まり、後はサービスを創るだけだ。
実はここが大変で、紆余曲折を経て2年以上かかった。



このアイディアの発端は「過去の自分を救いたい」という僕個人の体験から出発したものだ。
ただ、このアイディアが世に広がれば大きな価値に繋がると思う。


日本の社会では、「いい大学に入り、いい会社に就職する」という暗黙の了解がある。
少なくとも僕はそう感じてきた。
その結果、やる気と能力のある層が大企業偏在しているのではないかと僕は仮説を立てている。

実際に、毎年約50万人の新卒学生がおり、その2割となる10万人が従業員数1000人以上の大企業に就職している。
(ちなみに、この2割という数字はパレート最適と合致している。)

 然し、やる気と能力がある層が最もチャレンジすべきなのは新たな産業の創造ではないかと僕は考えている。
つまり、ベンチャービジネスだ。 

その一つの指標として、VC投資金額はざっくり日本は約1000億円規模で、米国はその10倍以上
VCだけでなく、エンジェル投資家まで含めると数十倍の差がある。 

日本を代表するトヨタソフトバンクといった企業も最初は1人から始まったはずだ。
米国は優秀な人ほど、起業するという文化があると言われている。
日本でもベンチャー企業を目指す優秀な人が増えれば増えるほど、プラスの循環が生まれるはずだ。
しかも、日本の優秀層が大企業から解放されれば、潜在力は世界でトップクラスだと個人的に考えている。

僕は大企業=悪という単純な議論をしているのではない。
資本が無いとできないビジネスがあり、大企業の価値は当然大きい。
優秀な人財の流出は大企業にとっては一時的に痛手かもしれないが、長い目で見ればスピンオフしたベンチャー企業との提携。ベンチャー企業を経験した人財がカムバックするなど、様々な相乗効果があると思う。
それを推奨・実践しているのがリクルートではないだろうか。


ベンチャー経営者と語り合うX-エックス-は、僕個人の経験から着想を得たが、広がりは果てしないはずだ。
この想いを日々カタチにしていくのが株式会社Mi6の第一の使命だ。


僕にとって、このX-エックス-という事業がとのように成長していくのか、この上ない楽しみである。



それでは、Good Luck! 

X-エックス-
ベンチャー経営者と語り合う「X-エックス-」 http://matching-project-x.appspot.com
ギャラリー
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「子連れで会議って可能なの?」〜PtoCパパ未来会議#04
  • 「妻への感謝」 PtoCバーベキュー〜パパ未来会議プロジェクト#03〜
  • 「妻への感謝」 PtoCバーベキュー〜パパ未来会議プロジェクト#03〜
X-エックス-
ベンチャー経営者と語り合う「X-エックス-」 http://matching-project-x.appspot.com
広告
  • ライブドアブログ