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本日でサービスリリースをして丸1年。
まずはユーザー、支援者の方々、仲間、家族多くの方に支えられて今日があることを感謝します。

我々の起業にかける想いを聞いてくれた方
サービスに飛び込んでくれた方
周りに広めてくれた方
アイディアをくれた方
建設的で厳しい言葉をくれた方
登壇してくれた方
ユーザーになってくれた方
サービスのポテンシャルにお金を払ってくれた方
投資をしてくれた方

本当に多くの人々のお陰でX-エックス-というサービスに3桁を超える人が集まり、
サービスという形を創ることができました。

ここで、この1年を振り返りたいと思います。
"起業のリアルを記録する"というテーマでこのブログを始めたので、未来の起業家や少しでもご覧の方の役に立てるよう普通は書かないこともここに公開させて頂きます。


改めて何故、僕たちが起業したのか?
そこから振り返ってみたいと思います。


【vision】
一人一人が本来の生き方を取り戻す
そして、
日本から世界を変えていく



僕がいた大企業には凄い方がたくさんいました。
到底敵わないなという先輩・上司がごろごろいた。
同期はハートが熱い人間が多く、この銀行に入って本当に良かったと思いました。
何年も経つと頭角を現してくる同期も多く、本当に凄い奴らがいるなと刺激を受けました。
然し、6〜7年が経過してくると輝きを失っていく人が出てきました。
優秀な人が多いので成果は出しています。
でも、6〜7割の力でできてしまう。
人間、全力でぶつかっていかないとその先の成長は無いのではないかと思うようになりました。

そんな時個人的にベンチャー企業との出会いがありました。
何より衝撃だったのは「とにかくなんてこの人たちは楽しそうなんだ!」ということでした。
そこから僕はベンチャーという生き方に魅せられました。

人生は一度しかない。
どうせいつ死ぬか分からないのであれば心からやりたいことをやりたい。
そう思って周りを見渡すと僕の友人はほとんど大企業にいてベンチャーという生き方を知っている人はごく少数。
自分の周りから一人一人ベンチャーという生き方を知ってほしい。
そして、人生を賭けて楽しく生きる人を増やしたい。
そう思って事業をリリースしました。

事業は「ベンチャー経営者とパワーランチ・パワーディナーする」というマッチングプラットホームです。名前を【X-エックス-】といいます。
"Webアプリ"と"リアルなユーザー限定パーティ"というオンライン×リアルでユーザー交流を加速させるサービスです。


ベンチャー経営者と語り合う「X-エックス-」
http://matching-project-x.appspot.com


サービス開始時にセオリーを一つ無視しました。
サービス入会に当たっては対面招待制
つまり、僕が地道に一人一人会っていく。
Webを使ったサービスなのにユーザー獲得において「インターネット」を捨てる
何故なら、インターネットでリーチできない上位層にアクセスをするためです。
そこに存在 意義があると定義しました。
しかも、原則サービス登録をお願いしないという方針で。

サブキャッシュ創出(受託)は無視する。
100%本業に集中しました。

そして、全ユーザー有料課金(月額)モデルにする。
通常マッチングサービスでは片方のサイドを無料にして、反対サイドで得られるベネフィットが大きい方のユーザーからお金をもらいます。
X-エックス-では程度の差はありますが、全ユーザー課金にしました。
これは世の中に無料のサービスは究極的には要らない。
むしろ、お金を払っても使いたいと思ってもらえるサービスを創るというポリシーからです。
ベンチャー経営者のモチベーションは主に採用ですが、採用時の「成果報酬」は捨てました。
何故なら転職をプラットホームのインセンティブにしたくないから。
結果的に副産物として採用/転職が発生することがあるべき姿だと思っています。

課金開始はユーザー数が130名そこそこの時期(2016年1月末時点)に実施。
100名そこらしかいない時期に課金を実施しました。
しかも両サイド。
特にプロフェッショナルサイドはサービスにとって収益の源泉(美女)の部分なので無謀だと多くの人に言われました。
課金開始後は当たり前ですがトランザクションが激減しました。
ここはデスバレーの谷底でした。

2016年4月末、有料会員のみにユーザーの絞り込みをし、ユーザー数が半減しました。
サービスには残っているけれど、使用できない(しない)というユーザーの方が多くいらっしゃたのできちんとお金を払ってくれるユーザーの方のために絞り込みを実施しました。

同年5月、今まで用意していた入会時の無料体験期間2ヶ月を廃止しました。
通常Webサービスはまず使ってもらって有料に移行してもらうというステップを踏むのが常です。
然し、X-エックス-では対面の招待時に最も熱が高い。
従ってここでもWebサービスのセオリーを無視して入口に課金を発生させる仕組みに変更しました。


いろいろとセオリーを無視しました。


結果、採用/転職が3名、ユーザー間での取引は20件以上、業務提携が3件生まれました。
(把握しているだけで、実際はもっと多くのベネフィットが生まれている・・・かもしれない)

ベンチャー経営者のモチベーションは通常リーチできない層にリクルーティングができるが7割くらいです。いや、もっとか。
既存の枠組みに換算すると通常の転職市場の採用フィー水準で500万円くらいの価値を最低でも生んでいるはずです。
でも、月額課金のモデルなので払ってもらえる金額はユーザー依存になります。
結果、現実としては実際その1/10の金額になりました。
厳然たる事実として僕たちが提供している価値(=感じてもらっている価値)はそれ以上でもそれ以下でもないということです。

然し一方で採用という直接的なベネフィットを得ていない方がそれと同じくらいの金額をX-エックス-に投資してくれています。
ここに、人間としての学びが凝縮されていました。

我々の事業はブレークイーブンの半分くらいのマネタイズレベルです。
ポテンシャルも含めてユーザーの方に投資して頂いていると思っています。
そして、その期待を超えていくことができると確信しています。

その証左の一つに少なくともX-エックス-にジョインしてくださっているユーザーの方は一人一人最高です!掛け値なしに!


最近、既存ユーザーの方と深い時間を過ごす中で我々が実現できたこと、できなかったこと、やるべきこと、やるべきでないことが明確化されてきました。
つい6時間前まで、どうやって事業を進化させていけば良いのか・・・たぶんこっちの方向だけど、足元の道が見えない。
そんな状況でした。



でも、考えて歩み続けると答えが見えて来るものなのだなと。
今の僕たちにはより高い次元にサービスを進化させていく道筋がはっきり見えました。
X-エックス-というチャレンジを支えてくれた全ての人に感謝すると共に、このサービスがより高い次元に進化していくことを確信しています。

ユーザーの皆さん、応援してくれる皆さん、
ぜひ一緒に新しい世界を創っていきましょう!
そして、一人一人の力の集積で日本から世界を変えていきましょう。
僕たちならきっとできます。




それでは、Good Luck!